

はじめに:食塩水問題でつまずくKさん
中学2年生のKさんは、夏期講習で初めて食塩水の文章題に挑戦します。
食塩水の問題は「%表示」「重さと割合の関係」「文字式の立て方」が複合するため、多くの中学生がつまずく単元です。
これまでKさんも「10%の食塩水100gなら食塩10g」と数値だけを当てはめる方法しか知らず、文字を使った式になると「何を基準にすればいいのか」「どの部分が全体なのか」がまったくつかめず手が止まっていました。
そこで夏期講習初回から、濃度=食塩の重さ÷水溶液全体の重さ×100という定義を、図と色分けで視覚化。
Kさんはプリントにボトルの絵を描き、「10%の部分はここ」「0%の部分はここ」と色で示すことで、文字式への理解の土台を築きはじめています。
やり方がわかれば、難しい問題も解けてしまうという自信が芽生え、Kさんの表情には明るさが戻ってきました。
課題:式が立てられず先に進めない
Kさんが次に直面したのは、食塩水問題を連立方程式で解く段階でした。
問題文には「10%の食塩水100g」「0%の水130g」「6%の(230+x)g」と複数の%表示と重さが並び、それぞれの「割合」が何を示すのか整理できず混乱していました。
「100gの食塩水10%=食塩10g」「水130gの0%=塩分なし」というイメージは持てるものの、混合後の6%が示す“食塩量÷全体量×100”を文字式で表せず、変数xの意味づけに苦戦。
特に「全体の重さに対して食塩の量をどう比べるか」の把握が抜け落ち、「%という割合」をただ数字として捉えるクセが最大の壁となっていたのです。
そこでプロの先生がマンツーマンで授業を行い、「食塩の量を中心に立式する」意識を徹底させることで、苦手だった食塩水問題もわずか1時間で理解できるようになります。
授業の様子:図解と対話で“式を立てる感覚”を体得
昨年度は塾に通わず一人で学習していたKさんは、中学2年生になってから初めて入塾し、「文章題全般が苦手」と感じていました。文字式を使った問題に取り組む際は特に苦戦しがちです。
授業では、Kさんの「式を立てる感覚」を養うため、具体的な図解と演習を組み合わせました。まずは大きなボトルの絵を黒板に描き、10%100g、0%130g、(230+x)gの6%部分を色分け。
次に「食塩の量を軸にする」考え方を示し、食塩量=重量×濃度という式を一文ずつ確認。Kさんには自分でも図を描かせつつ、「10%の食塩水には何gの塩が入っている?」など問いかけ、答えを比で整理しました。
続いて「(230+x)gの6%は何gか」を自分の言葉で説明させたうえで、0.06(230+x)=既存の塩分量の合計という式を導き出しました。
普段から予習と復習をしっかり行うKさんは、この対話的な授業スタイルにも積極的に取り組み、図⇔言葉⇔式の対応関係を自分の手で体得することで、理解をさらに深めています。
ノート:自分で考える習慣
演習ノートでは、Kさんの「自分で考える」姿勢が鮮明に表れています。
ボトルの絵を基に、100gの10%を赤、130gの0%を青、(230+x)gの6%を緑で色分けし、視覚的に各部分を把握。
その横には「10%→0.1×100=10g」「0%→0×130=0g」「6%→0.06×(230+x)=0.06×230+0.06x」と式を並べ、
さらに「0.06×230+0.06x=10+0」の連立方程式へつなげる手順を自分の言葉でメモしています。
また、プリントで習った「食塩量を中心に立式する」ポイントも、ノートの見出しとして大きく書き出し、
「濃度=食塩量÷全体量」「全体量=230+x」「xは混合後の水溶液の増加分」と構造を整理。
普段から予習で図解を準備し、復習で手順を音読する習慣をつくっているため、
ノートは「見るだけ」ではなく「使う」ためのツールとして活用され、後日の確認にも役立っています。
まとめ&無料体験案内
食塩水の文章題は、中学生の多くがつまずく「割合×文字式」の総合演習ですが、Kさんのように食塩量を軸に立式する意識と図解力があれば、難問も解けるようになります。
京大式オンライン家庭教師では、今回のような食塩水問題だけでなく、連立方程式・速さ・比などの文章題を、生徒一人ひとりの理解度に合わせたオリジナルプリントで解説します。
授業後には「どうしてこの式になるか」を自分の言葉で説明できるまで丁寧にフォローし、苦手単元を得点源に変える指導を行っています。
「文章題がいつも苦手…」「自分流の解き方に自信が持てない」という方は、ぜひ無料体験授業・受験相談へお申し込みください。夏期講習の残り期間で、文章題攻略の感覚を一気に身につけましょう。
